このサイトでは私が視聴した2022年冬アニメ(2022年1月~3月放送分)をおすすめ度でご紹介します。
おすすめ度でご紹介!2022年冬アニメ!(2022年1月~3月放送分)
明日ちゃんのセーラー服
原作 | 博 | 話数 | 12話 |
アニメーション制作 | Clover Works | 監督 | 黒木美幸 |
脚本 | 山崎莉乃 | キャラクターデザイン | 河野恵美 |
おすすめ度:★★★★☆
1作品目は「明日ちゃんのセーラー服」(あけびちゃんのせーらーふく)です。
原作は博さんの漫画でとなりのヤングジャンプにて現在も連載中です。
田舎の学校でクラスメイトがいない小学校生活を送っていた明日小路が憧れのセーラー服を着る為に蠟梅学園に入学し、友達をいっぱい作る事を目標にクラスメイトたちとの交友を描いた日常系の作品です。
以下あらすじ。
舞台は、田舎の名門女子中学・私立蠟梅学園。あるきっかけから、この学園のセーラー服を着ることが「夢」だった少女、明日小路。念願叶い、ドキドキで入学式当日を迎えるが―「私はセーラー服に決めました」決意を胸に夢の中学生ライフが始まる♪クラスメート、給食、部活動…“初めて”だらけの毎日を、小路は全力で駆け抜ける!少女たちの、キラキラ輝く青春日記。「友達いっぱいできるかな?」
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本作品はジャンル的には「日常系」や「青春系」に分類される作品です。
特に大きな出来事があるわけでもなく、主人公小路がクラスメイトたちと交友を重ねる事を描いた作品です。
まずこの作品の良い所は作画が綺麗な事です。
アニメーション制作の「Clover Works」は「Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-」や「ワンダーエッグ・プライオリティ」などを制作した会社で、作画が綺麗で近年勢いのある制作会社ですね。
本作品では等身大の女子中学生が描かれており、綺麗な作画は物語や作品全体を際立たせています。特に時折挟まれる一枚絵のようなシーンは圧倒的な画力で描かれており見どころの一つです。
それに加えて、小路とクラスメイトたちの交友が描かれる物語はお嬢様学校(のイメージ)ならではの言葉遣いや性格などはありますが、「ザ・青春」といった雰囲気で、小路の無邪気で明るい性格によってクラスメイトたちと順調に仲良くなっていきます。
ひとつだけ惜しいところがあるとするならば、「日常系」ではなく「日常」過ぎたところでしょうか。
主観ですが、日常系と言えば、可愛いキャラクターたちがそれぞれ個性を発揮して何気ない日常をまったり描く、アニメっぽい要素の強い作品だと思っています。その点本作品はアニメっぽい要素を排除したリアルな日常を描いているため、一気見するとやや飽きてしまうところもありました。
そのリアルな日常を綺麗な作画で描いたところが本作品の最大の魅力だとも思いますので、個人的には高いレベルで評価したならば、「惜しい」作品だとおもいました。
しかし、これは完全に私個人の感覚ですので、人によっては「神アニメ」だと評価する人もいるであろうクオリティーの高い作品だと思います。
観るか悩んでいる人には観てみる価値はあるとおすすめ出来る作品です。
イロドリミドリ
原作 | 七条レタス、齊藤キャベツ | 話数 | 8話 |
アニメーション制作 | 暁 | 監督 | 田中千駿 |
脚本 | 石倉礼 | キャラクターデザイン | 佐藤健史、後藤香織 |
おすすめ度:★★☆☆☆
2作品目は「イロドリミドリ」です。
原作は七条レタスさん、齊藤キャベツさんが務めた、セガ・インタラクティブのアーケード音楽ゲーム「チュウニズム」です。
可愛い女子高生たちがバンドを組み学園フェスで演奏することを目指すゆるゆる日常系ガールズバンドストーリーです。
本作品は1話約3分ほどのショートアニメです。全8話構成で、30分アニメ1話分ほどで観れるため気軽に楽しめます。
物語としては音楽学校で成績の芳しくない生徒が評価のためにバンドを組み音楽フェスで演奏する、というものですが、1話3分ということもあり、そこが深堀されているアニメではありません。
ショートアニメですが、女の子は可愛く描かれており、声優も有名な人がキャスティングされていますので、女の子のゆるい日常系アニメとしての体裁は保たれています。
良くも悪くも、3分のショートアニメならこんなものだろう、というレベルの作品です。
原作のアーケードゲームをプレイしたことがある人や日常系アニメを気軽に観たい人は観てみても良いかもしれません。
ヴァニタスの手記
原作 | 望月淳 | 話数 | 24話 |
アニメーション制作 | ボンズ | 監督 | 板村智幸 |
シリーズ構成 | 赤尾でこ | キャラクターデザイン | 伊藤嘉之 |
おすすめ度:★★★☆☆
3作品目は「ヴァニタスの手記」(ヴァニタスのカルテ)です。
原作は累計発行部数550万部を突破した望月淳さんの漫画で月刊ガンガンJOKERで現在も連載中です。
吸血鬼(ヴァンピール)が存在する19世紀のフランスを舞台に、吸血鬼のノエと人間のヴァニスタが魔導書「ヴァニスタの書」を中心に繰り広げれる物語です。
以下あらすじ。
これは、滅びゆく吸血鬼たちの物語。人間と吸血鬼が存在する19世紀フランス。吸血鬼の青年 ノエは、吸血鬼に呪いを振り撒くという魔導書“ヴァニタスの書”を探しにパリへ向かっていた。途上の飛空船の中で、ノエはある事件に遭遇する。その混乱の最中、ノエの前に現れたのは、吸血鬼の専門医を自称する人間 ヴァニタスだった。ヴァニタスの手には、ノエが探していた呪いの魔導書“ヴァニタスの書”があり…。二人の出逢いにより、呪いと救いの吸血鬼譚が幕を開ける―
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吸血鬼が題材になっており、ヴァニタスの書や自我を消失して暴走する現象「呪い持ち」にまつわる謎を追いかけるという側面もある為、ジャンルはファンタジー+サスペンスといったところでしょうか。
この作品の良い点は、作画が安定している事と各キャラクターのバックグラウンドが深堀されている点です。
作画はずば抜けて綺麗なわけではありませんが、作品の世界観を楽しむには十分なレベルで24話まで安定して作られていますので、作画の拙さに邪魔される事がなく物語を楽しむことが出来ます。
また、主人公たちや主要キャラクターの過去の回想シーンにたっぷりと時間を使われていますので、そのキャラクターの過去にはどのような出来事があり、なぜその言動に至ったのか、が丁寧に描かれているため、キャラクターや物語により厚みが出ていてよかったです。
ただ、回想シーンが多い分やや物語の進行が遅くテンポが悪かった点は気になりました。
作画も安定しており物語も丁寧に描かれていますので、作品としては問題なく楽しめるレベルですので、好きなジャンルだったり作品が気になる人は観てみるとよいでしょう。
王様ランキング
原作 | 十日草輔 | 話数 | 23話 |
アニメーション制作 | WIT STUDIO | 監督 | 八田洋介 |
シリーズ構成 | 岸本 卓 | キャラクターデザイン | 野崎あつこ |
おすすめ度:★★☆☆☆
4作品目は「王様ランキング」です。
原作は十日草輔さんの漫画で、マンガハックで現在も連載中です。
各国の王国がランキング付けされた世界で、ランキング七位の第一王子でありながら生まれつき耳が聞こえず非力な「ボッジ」を主人公に描いたファンタジー作品です。
以下あらすじ。
本作品の原作漫画は、みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞2019で6位、このマンガがすごい!2020オトコ編7位を獲得するなど、アニメ化前から人気の作品でした。
私もアニメ化にあたり非常に楽しみにしていましたが、結論から言うと「残念ながらあまり面白いと思いませんでした。」
タイトルである「王様ランキング」から想像していた、王様(王国)としての強さや勢力争いなどの描写が皆無で、内乱がメインに描かれた点に、タイトルや設定との関連性がほとんど感じらず期待外れでした。
また、その物語もあまり一貫性を感じられずやや難解で、感情移入して楽しむことが出来ませんでした。
加えて、作画のレベルも並以下で、作風や絵柄を加味しても物語を引き立てるどころかむしろ邪魔になっていました。
未読ですが、原作は一定の評価がされている作品だけに、本作品は魅力が乏しく残念でした。
よっぽど観たい理由のある人以外は観なくてもよいでしょう。
怪人開発部の黒井津さん
原作 | 山本崇一朗 | 話数 | 12話 |
アニメーション制作 | シンエイ動画 | 監督 | 赤城博昭 |
シリーズ構成 | 横手美智子 | キャラクターデザイン | 髙野綾 |
おすすめ度:★★★★☆
5作品目は「怪人開発部の黒井津さん」です。
原作は水崎弘明さんの漫画で、COMICメテオで現在も連載中です。
戦隊ものヒーローものの悪役怪人……の開発部に焦点をあてた珍しい作品です。
以下あらすじ。
本作品は戦隊ものやヒーローものに出てくる悪役怪人を開発している「怪人開発部」の黒井津を中心に描かれています。
本作品の魅力は、怪人開発部という悪役側に焦点をあてた面白い設定です。
この作品の世界では各地方ごとにご当地ヒーロー(ほぼ実在するもの)がおり、それに対する悪の組織があります。黒井津が所属する秘密結社アガスティアは敵対する変身ヒーロー剣神ブレイダーがおり、剣神ブレイダーを倒すために怪人の開発に悪戦苦闘しています。
また、秘密結社アガスティアは悪の組織のはずが労働環境がクリーンでプレミアムフライデーがあったり有給消化を促されたり、また怪人を開発する上で予算や技術部や設備の問題とも向き合い、且つ幹部を納得させる成果を上げるために苦労したりと、一般企業のような設定がくすりと笑いを誘います。
本作品はあまり知名度は高くなく注目度も低いように思えます。にもかかわらずかなり面白いと思える作品でしたので、未視聴の人は是非観てみてください。きっと楽しめると思います。
からかい上手の高木さん3
原作 | 山本崇一朗 | 話数 | 12話 |
アニメーション制作 | シンエイ動画 | 監督 | 赤城博昭 |
シリーズ構成 | 横手美智子 | キャラクターデザイン | 髙野綾 |
おすすめ度:★★★★★
6作品目は「からかい上手の高木さん3」です。
原作は累計発行1,000万部を突破した山本崇一朗さんの漫画でゲッサンにて現在も連載中です。
人気アニメ「からかい上手の高木さん」の3期にあたる作品です。
以下あらすじ。
本作品は隣の席のからかい上手の「高木さん」にからかわれる「西片」との日常を描いた、「ラブコメ」と「日常系」が合わさった「ニヤキュンからかいバトルアニメ」です。
この作品のいい所はなんと言っても高木さんの可愛さです。
西片は高木さんにいつもからかわれており、いつか「からかい勝負で勝つ」ことを目標にしています。(いい意味で)子供っぽさの残る西片は大人びた高木さんいつも負けてばかりです。
しかし正直そこはこのアニメの本筋?ではありません(笑)
西片をからかって楽しそうにする高木さんの姿や、1期の「クリティカル」のようにたまに西片が(天然で)言った言葉に照れる高木さんの姿を愛でる作品です。
1期はそんな2人の「からかい」を軸に話が進み、2期はその延長からお互いの関係が少しづつ動き出しました。3期の本作品は、お互いの距離がさらに近づき、1期2期と比べて高木さんが積極的になっていると感じました。
2人で下校する事や休日に会う事が当たり前になっているなんて1期の西片が知ったら顔を真っ赤にしそうです(笑)
本作品は2022年冬アニメでは1番面白い作品だと言えるくらい素晴らしい仕上がりになっていますので、未視聴の人は是非観てみてください。
また、6月10日には劇場版『からかい上手の高木さん』の放映が決定しています。こちらは中学3年生になった西片と高木さんが描かれるようですので、好きな人は映画館に観に行ってみてはいかがでしょうか。
鬼滅の刃 遊郭編
原作 | 吾峠呼世晴 | 話数 | 11話 |
アニメーション制作 | ufotable | 監督 | 外崎春雄 |
脚本 | ufotable | キャラクターデザイン | 松島晃 |
おすすめ度:★★★★☆
7作品目は「鬼滅の刃 遊郭編」です。
原作は累計発行部数1億5,000万部を突破した吾峠呼世晴さんの漫画で、週刊少年ジャンプで現在も連載中です。
もはや説明不要なほどの知名度を誇る鬼滅の刃の続編で、劇場版「鬼滅の刃 無限列車編」の続きにあたる作品です。
以下あらすじ。
原作:吾峠呼世晴(集英社ジャンプ コミックス刊)、アニメーション制作:ufotableによるアニメ『鬼滅の刃』。2019年4月より放送を開始し、家族を鬼に殺された少年・竈門炭治郎が、鬼になった妹の襧豆子を人間に戻すため、《鬼殺隊》へ入隊することから始まる本作は、人と鬼の切ない物語、鬼気迫る剣戟、そして時折描かれるコミカルなシーンも人気を博し、国内のみならず、全世界で大きな話題となった。2020年10月、テレビアニメ“竈門炭治郎 立志編”に続く物語“無限列車編”が、劇場版として公開。そして、2021年10月からテレビアニメ「鬼滅の刃」無限列車編の放送、12月からテレビアニメ「鬼滅の刃」遊郭編の放送が決定。無限列車での任務を終えた炭治郎たちの次なる任務を描く遊郭編。鬼殺隊最高位の剣士《柱》の一人、音柱の宇髄天元とともに炭治郎たちが向かうのは、鬼の棲む遊郭。新たな戦いが幕を開ける。
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本作品は劇場版の続きにあたり、音柱の宇随天元と竈門炭治郎らが上弦の陸との闘いを描いた作品です。
この作品の魅力は、勧善懲悪を描いた少年漫画らしい熱い展開です。昨今横行している主人公最強系ではなく、強敵に立ち向かいながら主人公(たち)が成長する過程を丁寧に描いた王道の少年漫画です。
特に今作の遊郭編は無限列車編よりも炭治郎たちの活躍や成長が描かれており、主人公の活躍が多く楽しめます。
また、作画、映像の綺麗さは圧巻です。
無限列車編で記録的な興行収入を樹立し、製作費という面ではこの上ない条件で制作されたと思われますが、一部CGを交えた大迫力の戦闘シーンはもちろんのこと、何気ない会話のシーンなどでも妥協は一切見受けられず、全体を通して作画のクオリティーが非常に高いです。
映像が綺麗だと物語に没入しやすいため、さらに集中して作品を楽しめます。
しいて気になる点を挙げるのであれば、コメディタッチのシーンの使い方がイマイチだったことですかね。
少しテンポが悪く感じた事と、シリアスシーンや真面目なシーンにふいに挟まれるコメディーは本筋の物語を邪魔していると感じました。
ともあれ圧倒的な人気を誇る「鬼滅の刃」の続編である「鬼滅の刃 遊郭編」は総じてクオリティーの高い面白い作品ですので、まだ観ていない人は是非観てみる事をおすすめします。
殺し愛
原作 | Fe | 話数 | 12話 |
アニメーション制作 | プラチナビジョン | 監督 | 大庭秀昭 |
脚本 | 久尾歩 | キャラクターデザイン | 佐藤陽子 |
おすすめ度:★★☆☆☆
8作品目は「殺し愛」です。
原作はFeさんの漫画で月刊コミックジーンにて現在も連載中です。
殺し屋を題材にサスペンス風に描かれた作品です。
以下あらすじ。
とある「仕事場」で対峙する2人の殺し屋。クールな賞金稼ぎの女・シャトーと謎多き最強の男・リャンハ。シャトーはこの交戦をきっかけにリャンハと敵対――するはずが、なぜか彼に気に入られ、つきまとわれることに。彼女はなし崩し的にリャンハと協力関係を結んでしまうが、彼を狙う組織との抗争に巻き込まれていく。さらにその戦いは、彼女の過去とも関係しているのだった。リャンハはなぜシャトーに接近するのか。シャトーに秘められた過去とは。相性最悪の2人が織りなす、「殺し屋×殺し屋」の歪なサスペンス。奇妙な運命の歯車がいま動き出す。
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本作品はシャトーとリャンハの2人の殺し屋を描いたサスペンスアニメです。
結論から言うと「視聴はあまりおすすめできません」
その理由の一つとして、作画のレベルが低いです。
作画崩壊とかのレベルではありませんが、そもそもしっかりとした作画で描くつもりがないのでは、と思わせるくらいレベルが低いです。
キャラクターの髪の毛は一切なびきませんし人物の動きもカクカクとしたものが多く、ストーリー云々の前に作品に集中できませんでした。
次に、演出のバランスに違和感があります。
序盤はシリアスな雰囲気で物語が進行しますが、中盤以降は急にコメディー風なカットが使われ出し、作品全体のバランスがいまいちでした。
コメディー風なカット自体はなんら問題ありませんが、序盤は使われなかったものが中盤以降に急に入ってくると作品の世界観を壊してしまいます。バランスの良い作品ならシリアスシーンとコメディーシーンの使い分けを明確にしている作品が多いです。
しかし、物語自体は普通に楽しめました。殺し屋と殺し屋が出会い、お互いの関係性が徐々に変わり、そして過去に秘められた謎が明らかになっていく。サスペンス好きにはそそるものがあります。
ただ、ひとつ残念なのは最終回に何の結果にも至ってない事ですね。
原作が未完結な事もあり、アニメも12話で完結しない事はいいのですが、それでも何かしらの区切りや結末がないと物足りなさを感じますしカタルシスもありません。過去の謎が解決されただけで、現在の事件や出来事が何の結末も迎えずに終わってしまったのは残念です。
残念ながらよっぽど観たい理由がある人以外はあまり観る価値がないアニメだと思います。観ようと思っている人も観る優先順位は低くて良いでしょう。
終末のハーレム
原作 | LINK・宵野コタロー | 話数 | 11話 |
アニメーション制作 | Studio五組・AXsiZ | 監督 | 信田ユウ |
脚本 | 髙橋龍也・山田哲弥 | キャラクターデザイン | 小関雅 |
おすすめ度:★★☆☆☆
9作品目は「終末のハーレム」です。
原作は累計発行部数400万部を突破したLINKさん(原案)と宵野コタローさん(作画)の漫画で少年ジャンプ+で現在も連載中です。
ウイルスによって全世界の男性の99.9%が死滅した世界で生き残った主人公が、女性との子作りを求められる中ウイルスの原因や謎に迫る、お色気+サスペンスアニメです。
以下あらすじ。
本作品はいわゆるお色気アニメにMKウイルスにまつわる謎などのサスペンス要素が追加されたアニメです。
結論から言うと「視聴はあまりおすすめできません」
その理由のひとつとして、作画のレベルが低いです。
お色気アニメに神作画は求めていませんが、最低限のクオリティーでなければ女の子の可愛さも表現できませんし、お色気シーンの魅力も視聴者に伝わりません。
そういう意味でも最低限のクオリティーすら保てていない作画レベルでした。
次に、女の子たちの行動心理が矛盾している事です。
ハーレム、お色気という設定は、アニメや漫画をはじめエンターテイメント作品なのでありだとは思います。
しかし、世界に1人しかいない(と思わされている)男性を求めて女の子が迫ってくるのですが、「性欲」ではなく「子孫繁栄」や「子孫存続」の為の行為との描写です。なのに一度メイティング(子作り)を行った女の子は「子種が出来たかどうか」には全く触れず、まるでメイティングという行為を求めているかのように継続して男性に迫ります。
恐らくハーレムを表現したいのでしょうが、「子種を残す為の行為」という設定と矛盾している点にがっかりしました。
ただ、原作の漫画は累計発行部数400万部を突破する人気作品ですので、アニメ化が失敗だったのだと思います。(原作未読です)
以上の理由から、残念ながらよっぽど観たい理由がある人以外はあまり観る価値がないアニメだと思います。観ようと思っている人も観る優先順位は低くて良いでしょう。
スローループ
原作 | うちのまいこ | 話数 | 12話 |
アニメーション制作 | CONNECT | 監督 | 秋田谷典昭 |
シリーズ構成 | 山田由香 | キャラクターデザイン | 滝本祥子 |
おすすめ度:★★★☆☆
10作品目は「スローループ」です。
原作はうちのまいこさんの漫画でまんがタイムきららフォワードで現在も連載中です。
内気な少女海凪ひよりと明るく社交的な海凪小春の2人が両親の再婚によって家族になり、フライフィッシングという釣りを中心に友情を深める日常系アニメです。
以下あらすじ。
海辺でひとり、亡き父に教えてもらったフライフィッシングを嗜む少女・ひより。いつもどおりに釣りをしていると、いきなり海に入ろうとする天真爛漫な少女・小春と出会います。一緒に釣りをする事になった2人でしたが、実は親の再婚相手の娘どうしで…?ひょんな出会いから「姉妹」になったひよりと小春と一緒に、「釣り」をしながらスローに過ごしてみませんか?
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本作品はまんがタイムきららフォワードで連載されている「きらら枠」のアニメです。
日常系の作品ですが釣りを題材にしている作品のため、ゆるキャン△やヤマノススメなどと似た雰囲気があります。
おすすめポイントは、「安定のきらら枠」と呼ばれる通り、安定したクオリティーに仕上がっている点です。
きらら枠のアニメは日常系の作品が多く、そもそも好みが分かれると思います。
きらら系アニメが好きな人には十分に楽しめる作品だと思いますので、まだ観ていない人は時間がある時に観てみるとよいでしょう。
きらら系アニメに抵抗のある人には残念ながら、その価値観を覆すほどのインパクトのある作品ではないでしょう。
良くも悪くも「安定のきらら枠」に収まった作品です。
その着せ替え人形は恋をする
原作 | 福田晋一 | 話数 | 12話 |
アニメーション制作 | Clover Works | 監督 | 篠原啓輔 |
脚本 | 冨田頼子 | キャラクターデザイン | 石田一将 |
おすすめ度:★★★★☆
11作品目は「その着せ替え人形は恋をする」(そのビスクドールは恋をする)です。
原作は福田晋一さんの漫画でヤングガンガンにて現在も連載中です。
実家が雛人形店の主人公の五条新菜と美人でクラスの人気者の喜多川海夢が織り成すコスプレを題材にしたラブコメ作品です。
以下あらすじ。
雛人形の顔を作る、「頭師(かしらし)」を目指す男子高校生・五条 新菜(わかな)。真面目で雛人形作りに一途な反面、同世代の流行には疎く、中々クラスに馴染めずにいる。そんな新菜にとって、いつもクラスの輪の中心にいる人気者・喜多川 海夢(まりん)はまるで別世界の住人。けれどある日、思わぬことをきっかけに、海夢と秘密を共有することになって……!?決して交わるはずのなかった2人の世界が、動き出す――!『ヤングガンガン』(スクウェア・エニックス)にて連載中・福田晋ーによる大人気原作を、CloverWorksが待望のアニメ化!豪華スタッフが贈る、コスキュン♡ストーリー!
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本作品はいわゆるラブコメ作品ですが、よくある「並」のラブコメとは違い中々魅力的な作品だと思います。
まずは題材であるコスプレが物語の軸としてしっかりした作品である事。
正直何を題材にしたかは重要ではなく、物語の主軸がしっかりとあるからこそのラブコメ要素だと思いますので、題材ほったらかしでラブコメ主軸に描いた作品は見飽きてしまいます。その点本作品はコスプレを軸として物語が進展していく中でラブコメも展開します。
それに加えて、作画がかなり綺麗です。
上で紹介した「明日ちゃんのセーラー服」と同じClover Worksがアニメーションを制作しています。神作画、とまではいかないまでも、正直ラブコメ作品の中ではダントツに綺麗だと思いますね。(個人的には全てのアニメをこのレベル以上で制作してほしいと思っています)
この作品に限った事ではありませんが、作画が綺麗と物語に入りやすいですし、特に本作品は「五条が作ったコスプレ衣装」の描写が数多くありますので、そこをしっかりとした作画で描くことで五条の器用さや真面目さといったキャラクターの特徴や魅力を表現出来ていると思います。
また、同じく五条が作った「コスプレ衣装を身に付けた喜多川」の描写も多数あり、衣装や喜多川の容姿的な魅力を見せる為にも綺麗な作画だったことは非常にプラスに働いています。
個人的にはラブコメ作品では久々に続きを観るのが止められない作品に出合いました。
ハコヅメ~交番女子の逆襲~
原作 | 泰三子 | 話数 | 13話 |
アニメーション制作 | マッドハウス | 監督 | 佐藤雄三 |
脚本 | 金月龍之介 | キャラクターデザイン | 土屋圭 |
おすすめ度:★★★☆☆
12作品目は「ハコヅメ~交番女子の逆襲~」です。
原作は泰三子さんの漫画でモーニングにて現在も連載中です。
交番勤務の女性警察官を中心に刑事課や警察署に焦点を当てた珍しいコメディー作品です。2021年には戸田恵梨香さんと永野芽郁さんのダブル主演でドラマ化もされています。
以下あらすじ。
原作者の秦三子さんは漫画家になる前は県警で10年程勤務していた経歴があり、その経験を元に作られたリアリティーのある作品になっています。
本作品は元警察官のリアリティーのある物語に加え、新人巡査の川合麻依の空気の読めない発言や、藤聖子の超美人の容姿とは裏腹に横暴で冷徹な発言のギャップが面白い作品です。
ちなみに子供がこの作品を観ると、将来警察官だけはやめておこうと思うようなブラックな環境の描写もあります(本当かどうかは置いておいて)が、大人が観るとくすりと笑えたり、警察官を労わろうと思えるかもしれません(笑)
面白い作品なのですが、原作と比べるとややコメディーのテンポが悪く、刑事課に対する藤の無慈悲さにも物足りなさを感じました。個人的にはもっとコメディーに振り切っても良かったかなと思いました。
とは言え普通に楽しめるレベルの作品ではありますので、興味のある人は観てみるのもいいと思います。
異世界ファンタジー美少女受肉おじさんと
原作 | 池澤真・津留崎優/Cygames | 話数 | 12話 |
アニメーション制作 | OLM Team Yoshioka | 監督 | 山井紗也香 |
シリーズ構成 | 竹内利光 | キャラクターデザイン | 大和葵 |
おすすめ度:★★★☆☆
13作品目は「異世界美少女受肉おじさんと」です。
原作池澤真さん、作画津留崎優さんの漫画で、コミック配信サイト「サイコミ」で現在も連載中です。
異世界に転生したおっさんと元おっさんが織り成すコメディーアニメです。
以下あらすじ。
「行くぞ神宮寺」
「あぁ、俺たちで魔王を倒す」
「「俺たちが、互いに惚れる前に!!」」平凡なサラリーマン生活を送っていた幼馴染の橘日向(32)と神宮寺司(32)。
二人はとある合コンの帰り道に、女神を名乗る謎の存在によって異世界に飛ばされてしまう。そこで神宮寺が目にしたのは、金髪碧眼美少女の姿に変わり果てた親友の姿だった…!?
美少女の姿になった橘を見て、あまりの可愛さに戸惑う神宮寺。
女性の身体になったことで、神宮寺のかっこよさにグッと来てしまう橘。
しかし元は親友同士。この関係を壊さないためにも、一刻も早く魔王を打倒して元の姿に戻らなければならない。そう、お互いがお互いを好きになる前に――。
これは、おっさんと元おっさん美少女の、絶対に惚れてはいけない異世界ラブコメディー
TVアニメ「異世界美少女受肉おじさんと」公式サイト
本作品はいわゆる異世界転生ものですが、そのジャンルの中でもギャグやコメディーを軸に描いた作品です。
「慎重勇者」や「この素晴らしい世界に祝福を!」などが似たようなジャンルでしょうか。
コメディー作品として普通に楽しめた作品ではありますが、おっさんと元おっさんのラブコメ展開(ラブコメにならないようにもがく様)をもう少し多めに描いた方が、作品の特徴をもっと引き出せて面白い作品になったのではないかと思います。
異世界ものやコメディーが好きな人は観てみると良いでしょう。
平家物語
原作 | 古川日出男 | 話数 | 11話 |
アニメーション制作 | サイエンスSARU | 監督 | 山田尚子 |
脚本 | 吉田玲子 | キャラクターデザイン | 高野文子 小島崇史 |
おすすめ度:★★★☆☆
14作品目は「平家物語」です。
原作は古川日出男さん翻訳の「平家物語」です。
監督は京都アニメーション在籍時代に「けいおん!」や「聲の形」の監督や「響け!ユーフォニアム」のシリーズ演出などを務めた山田尚子さん。脚本は「デジモンシリーズ」や「ガールズ&パンツァー」「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」などに携わった吉田玲子さんです。
以下あらすじ。
鎌倉時代の軍記物語である「平家物語」を元に描かれており、平家の栄華から没落までを琵琶法師の「びわ」の視点から描かれています。
本作品の一番のポイントは、制作陣が豪華な点です。
上記の通り、監督には山田尚子さん、脚本には吉田玲子さんを擁し、さらには声優陣のそうそうたる顔ぶれからは本作品に掛ける本気度が伝わってきます。
主人公の悠木碧さんを始め櫻井孝宏さん、早見沙織さん、玄田哲章さん、千葉繁さん、入野自由さん、岡本信彦さん、花江夏樹さん、桧山修之さん、水瀬いのりさん、杉田智和さん、梶裕貴さん……etc
声優に興味がない人でも知っていたり聞いた事のある、他の作品でなら主人公やメインを張っているような豪華すぎるキャスティングです。
物語としては、軍事物語の平家物語に沿った内容ですので、歴史が好きな人や平家物語を知っている人になら楽しめる作品です。
しかし、軍事物語の平家物語を知らない人にはやや入りにくく難しい作品だと思います。この作品に限った事ではありませんが、歴史作品は登場人物の名前が似ていてとにかく覚えにくいです。加えて勢力図が目まぐるしく変わるため、誰がどの勢力で今どのような状況なのかが混乱して、物語についていけなくなる可能性があります。
本作品は題材からして観る人を選ぶアニメだと思いますので、歴史に興味がないまたは平家物語を全く知らない人にはやや難しいかもしれません。しかし、興味がある人には楽しめる作品となっていますので視聴してみるといいと思います。
舞妓さんちのまかないさん
原作 | 小山愛子 | 話数 | 放送中 |
アニメーション制作 | J.C.STAFF | 監督 | 鈴木洋平 |
シリーズ構成 | 山川進 |
おすすめ度:★★★☆☆
15作品目は「舞妓さんちのまかないさん」です。
原作は小山愛子さんの漫画で週刊少年サンデーにて現在も連載中です。
京都花街を舞台に舞妓が共同生活をする屋形でまかないさんとして働くことになった「キヨ」と幼馴染で舞妓見習いの「すみれ」のちょっと変わった日常を描いた日常系グルメアニメです。
以下あらすじ。
青森から舞妓をめざして京都にやってきたキヨとすみれ。ところが、ひょんなことから キヨは屋形(やかた)のまかないさんに。 花街(かがい)を舞台に、舞妓たちの毎日の食事を作るまかないさんとなったキヨ、舞妓として『百年にひとりの逸材』と将来を期待されるすみれ、そして一緒に共同生活を送る舞妓たちの日常が、おいしいごはんを通してほっこりと描かれます。華やかな花街とその舞台裏、キヨのつくるまかない料理にまつわるエピソードもたっぷり紹介。
アニメ 舞妓さんちのまかないさん – NHK.JP
舞妓さんが共同生活を行う屋形でまかないさんを務める「キヨ」を中心に描いた1話10分のショートアニメです。
本作品はグルメアニメですが「衛宮さんちの今日のごはん」のような食材の量や調理工程などを詳しく描いた作品ではなく、毎回料理は登場しますがそれにまつわるエピソードを中心に描いたもので、日常系アニメの方が近いかもしれません。
あまり知られていない舞妓さんの日常や、料理の知識やなりたちなどを紹介したコーナーなど、視聴者を飽きさせない工夫がされているところが良い点です。
また、オープニング主題歌「明日きっと」は映画猫の恩返しの「風になる」で有名な「つじあやの」さんが担当しており、素朴でポップ歌声で歌われる主題歌は作品を引き立てています。
日常系ショートアニメですのでのんびり気軽に観れるアニメが好みの人は楽しめる作品です。
まとめ
ここまで紹介した2022年冬アニメではやはり「からかい上手の高木さん3」が一番楽しめました。
「明日ちゃんのセーラー服」や「鬼滅の刃 遊郭編」「その着せ替え人形は恋をする」もレベルが高く、「怪人開発部の黒井津さん」はノーマークの作品でしたが観てみると非常に面白く隠れた名作を見付けたような嬉しさがありました。
この5作品は必ずチェックしておいてほしいと思える作品ですので是非観てみてください。
ここまでであらかた気になる作品は観終えましたが、その他観終えたものから随時更新していきますので、たまに覗きにきてもらえると幸いです。
また、ここで紹介されていないものでおすすめの2022年冬アニメがありましたら、教えて頂けると一アニメファンとして嬉しいです。
ちなみに、おもしろくない作品に対しての忖度は一切しませんので、おすすめ、と書いてあったらおもしろい作品、少なくとも観てみてもいい作品なのは保証します。
最後まで目を通していただきありがとうございます。
他にもアニメ関連のサイトを作成していますので、よろしければそちらも見ていただけると幸いです!
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