厳選!小説原作のおすすめアニメ5選

このサイトで紹介する「小説原作」とは、ライトノベルを除く小説で「一般文芸」「文芸小説」などと呼ばれる小説のみに絞り、その中でも「本当におすすめ出来るアニメ」を厳選して5作品ご紹介します。

※ライトノベルはそもそも定義が曖昧な部分があるジャンルですので、私の主観で判断したものとなる事をご了承ください。

はじめに

様々な紹介サイトなどを見ると50選!や100選!と謳っているのを目にしますが、正直なところ……「本当に人におすすめ出来るレベルの作品」はそんなにありません!

ですので、当サイトでは自信を持って人におすすめ出来る作品のみに絞って5作品をご紹介します。

当サイトで紹介するアニメはどれを観ても面白い!と思ってもらえる作品ですので、少しでも気になる作品があれば是非観てみて下さい!

もちろんみなさんそれぞれ好みがありますので、もしかしたら実際観てみていまいちだった……という事もあるかもしれません。

しかし、もし紹介するアニメが面白い!好みに合っている!という方がいましたら、他にも多数おすすめサイトを作成していますので、ぜひそちらもご覧いただければ幸いです。

小説原作のおすすめアニメ5選

1. 響け!ユーフォニアム

TVアニメ『響け!ユーフォニアム』 PV第2弾

はじめにご紹介する作品は「響け!ユーフォニアム」です。

小説家「武田綾乃」さんの「響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部へようこそ」を原作として2015年に京都アニメーションが制作を手掛けた作品です。

2016年に2期の「響け! ユーフォニアム2」が、2018年に久美子たちの先輩鎧塚みぞれと傘木希美を軸にしたスピンオフ劇場作品「リズと青い鳥」、2019年にはアニメ続編にあたる「劇場版 響け!ユーフォニアム〜誓いのフィナーレ〜」が公開されています。

なお2019年には続編である「久美子3年生編」の制作決定が発表されていますが、現在も放送時期などは未定です。

以下あらすじ。

響け!ユーフォニアム公式サイト

主人公の黄前久美子が所属している吹奏楽部は中学最後のコンクールで金賞に輝くも全国大会には出られないいわゆる「ダメ金」に終わりました。久美子は金賞をとれた事に喜びを感じていると同じく部員の高坂麗奈が「くやしい。くやしくて死にそう」と肩を震わせ泣いていました。しかし本気でやっていた訳ではない久美子は「本気で全国行けると思ってたの?」と口を滑らせてしまいました。

それから時は流れ、色んな事を一度リセットしたかったから、との理由で同じ中学出身者が少ない宇治北高校に進学した久美子は入学式に新入生歓迎で聞いた吹奏楽部の演奏を、「下手すぎる」と落胆します。

高校で吹奏楽を続けるか決めかねていた久美子ですが、吹奏楽部に入りたいと言うクラスメイトのコントラバス経験者の川島緑輝、高校から吹奏楽を始めたいという加藤葉月と共に部活見学に向かいます。そこで麗奈が吹奏楽部へ入部するところを目撃してしまいした。レベルの低さや中学のコンクールの時の麗奈への後ろめたさもあり、吹奏楽をやめようかと悩んでいる久美子ですが、基礎から学ぶ葉月の姿が自分の始めた頃を思い出させます。さらに緑輝からの誘いもあり、吹奏楽部に入部する決断をします。

そんな宇治北高校吹奏楽部は新任の滝昇が顧問になり、部員みんなで決めた全国大会出場という目標に向けて滝の厳しい指導が始まります。

本作品のおすすめポイントは、非常に丁寧な作画と迫力ある演奏シーン、等身大で描かれるキャラクターたちです。

主人公をはじめ各キャラクターたちが等身大で描かれており、アニメ特有の寒い演出も無くリアルに描かれています。またさすが京アニ作品たる非常に丁寧な作画や演出も合わさり視聴者も青春を追体験できる、そんな作品だと思います。

私が本作品を観たのはアニメにハマってから間もない頃でした。そんな当時にまず感じた事は、主人公の黄前久美子役の黒沢ともよさんの演技がいい意味でアニメっぽくなく非常にリアルだなと思いました。

もちろん当時は声優さんが誰で制作がどこで監督が誰で、などは全く意識していませんでしたが、それでもキャラクターとしての魅力が伝わって来たのは、黒沢ともよさんの演技だったり監督や音響含め制作陣の手腕が素晴らしいからだと思います。

小説が好きな人はもちろん、アニメ初心者の人にも是非観てもらいたい作品です。

2. 氷菓

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続いてご紹介する作品は「氷菓」です。

原作は「インシテミル」や「小市民シリーズ」で有名な推理小説家「米澤穂信」さんのデビュー作「氷菓」を含む「古典部シリーズ」です。アニメは2012年に放送されました。

米澤穂信さんは2014年には「満願」で史上初の国内ミステリーランキング3冠を獲得し、翌年にも「王とサーカス」で同じく3冠を獲得、また2022年には「黒牢城」で第166回直木三十五賞を受賞し、まさに名実ともに推理小説界を代表する小説家です。

推理小説原作と言っても本作品は「本格ミステリ―」ではありません。主人公たちの身近に起こった不思議な出来事や些細な謎を論理的に解決する、いわゆる「日常の謎」や「日常ミステリー」と呼ばれるジャンルを描いた作品です。

米澤穂信さんが描くミステリーや個性際立つキャラクターたちと京都アニメーションの丁寧な制作が合わさり素晴らしい作品になっています。

以下あらすじ。

省エネを信条とする高校一年生、折木奉太郎は、ひょんなことから廃部寸前のクラブ「古典部」に入部することに。「古典部」で出会った好奇心旺盛なヒロイン、千反田える、中学からの腐れ縁、伊原摩耶花と福部里志。彼ら4人が神山高校を舞台に、数々の事件を推理していく青春学園ミステリ。

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本作品は「名探偵コナン」や「金田一少年の事件簿」のようなオムニバス形式ではなく、登場人物たちの日常を軸に、その中にある日常の謎をいくつか解決していく構成になっています。その為、単なるミステリーではなく、青春とミステリーの要素が合わさったバランスのとれた作品になっています。

省エネ主義の主人公折木奉太郎、何でも気になるヒロインの千反田える、データベースは結論を出せないと自ら引き立て役に徹している福部里志、気が強く正義感も強い伊原摩耶花、それぞれの変化や葛藤、成長描いた青春アニメとしてもクオリティーが高い作品となっています。

また、本来ミステリーというジャンルは映像には向いていないと言われています。ミステリーの特性として、どうしても説明が長くなったり、推理を考察したり披露する場面でも絵的な動きが少ないからです。

しかし本作品はそんなミステリーを「日常の謎」いうジャンルで描き、さらにャラクターを深堀りし青春要素を軸にする事、また京アニの描く心理描写と推理小説家である米澤穂信さんのミステリーが合わさる事で、その弱点を補って余りある素晴らしい作品に仕上がっています。

まだ観た事がない人はこの機会に是非観てみてください!

3. 新世界より

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3作品目は「新世界より」です。

原作は代表作に「悪の教典」や「青い炎」などがあるホラー作家「貴志祐介」さんの同名小説。

アニメは2012年に放送されました。

本作品は「SF作品」とされていますが、サスペンス要素がふんだんに盛り込まれており、先の読めない展開に惹き込まれてしまいます。

以下あらすじ。

“神の力”を手に入れた人類の運命を3部作で描く壮大な物語。新たな映像世界を切り開く超弩級エンターテインメントが誕生。原作は、日本SF大賞を受賞した貴志祐介の長編小説。2008年に発表され、各賞・各書評で大絶賛を浴びるなど大きな注目を集めながら、そのイマジネーションに満ちた特異な世界観と圧倒的な広がりを見せる壮大なストーリーから「映像化不可能」とまで言われた空前絶後のエンターテインメント。

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本作品は1000年後の日本を舞台に、誰もが「呪力」と呼ばれる超能力を身に付けた世界で注連縄(しめなわ)に囲まれた「神栖66町」で生まれ育った少年少女たちを中心に12歳・14歳・26歳の時期の3部で構成で描かれます。

呪力を神の力と崇める「バケネズミ」という種族を使役し、平和な日常を過ごしていました。ある日掟を破り注連縄の外に出てしまった事をきっかけに、1000年前に文明が滅んだ理由と現在までの経緯を知ってしまい、当たり前に過ごしていた「平和な日常」に違和感を覚えます。

そんな時、人間に使役しない外来種の「バケネズミ」の集団から襲撃を受けてしまい、そこから「人間」と「バケネズミ」の戦争に発展し、否応なしに争いに巻き込まれていきます。

戦いを経験する内に、「人間」と「バケネズミ」の関係性、呪力とはなにか、など様々な疑問の答えが見えてきてこの世界の真実を知った時、視聴者に衝撃を与えるでしょう。

また、本作品は「四月は君の嘘」の「宮園かをり」役や「ご注文はうさぎですか?」の「リゼ」役などでも知られる声優の種田梨沙さんの初主演作で、同時にED主題歌の「割れたリンゴ」も担当しています。

ダークな世界で展開する先の読めない作品を楽しみたい人は是非観てみてください。

4. Another

4作品目は「Another」です。

原作は、「十角館の殺人」からなる「館シリーズ」や「緋色の囁き」からなる「囁きシリーズ」などがある人気推理小説家の「綾辻行人」さんの同名小説。

アニメは2012年に放送されました。

また、綾辻行人さんと言えばテレビ朝日系で1999年から2018年に不定期に放送されていた「安楽椅子探偵」の原作を有栖川有栖さんと共同執筆していた事でも有名です。

本作品は綾辻行人さんの代名詞である本格ミステリに加えてホラー要素のある学園ミステリ&ホラー作品です。

以下あらすじ。

 死者は、誰――? その学校のそのクラスには、誰にも話してはならない“秘密”がある――1998年、春。 夜見山北中学に転校してきた 榊原恒一(15歳)は、何かに怯えているようなクラスの雰囲気に違和感を覚える。不思議な存在感を放つ美少女、見崎鳴に惹かれ、接触を試みる恒一だが、いっそう謎は深まるばかり。そんな中、予想もしなかった惨事が!・・・・・・この“世界”ではいったい、何が起こっているのか・・・? “新本格ミステリ”ムーブメントの旗手・綾辻行人がおくる、いまだかつてない学園ミステリ&ホラー「Another」驚天動地の学園本格ミステリホラーがついにTVアニメ化!キャラクター原案は「涼宮ハルヒの憂鬱」などの大ヒット作品を手掛ける【いとう のいぢ】が担当!監督:水島努、キャラクターデザイン:石井百合子、そして…アニメ制作:P.A.WORKS大ヒットを連発しているスタッフ&スタジオが、超豪華チームを結成し、ホラーアニメの決定版に挑む。

アニメ『Another』 – チバテレ

あらすじからも分かるように、本作品は不穏な雰囲気満載です。

夜見山北中学の3年3組に転校した榊原恒一、謎の少女見崎鳴、クラス全体に漂う異様な空気、26年前に起こった3年3組の事件、始まりの年、恒一たち3年3組に忍び寄る恐怖……。「死者は誰ーー?」

本作品は、どんな状況でどんな問題があってなにが起こるのか、など状況が明かされないまま物語が進んでいきます。それらが話数が進むにつれ徐々に明かされていき、さらにその先には壮絶な結末が待ち受けています。

また、ストーリーだけではなく、映像や演出がホラー作品としてさらに引き立てられていて一層作品の世界に惹き込まれます。時折映し出される人形のシーンはかなり雰囲気を引き立てています。

本作品はネタバレなしで説明のが非常に難しい為抽象的な説明となってしまいますが、かなり本格的なミステリ&ホラー作品ですので、少しでも気になった人は是非観て欲しい作品です。

ただ、視聴する前にひとつだけ注意点があります。それは本作品は人が死ぬシーンがありそれは衝撃的だったり血が大量に描かれていたりとややグロテスクな描写がある事です。そのような描写が苦手な人は残念ながら本作品は避けた方が無難かもしれません。(ひぐらしのなく頃にを観れた人なら大丈夫かな?)

しかし、それらをひとつの作品として許容できる人なら、きっと楽しめる作品だと思います。

5. 図書館戦争

5作品目は「図書館戦争」です。

原作は「阪急電車」や「フリーター、家を買う」「レインツリーの国」などで知られる有川浩さんの同名小説を含む「図書館戦争シリーズ」です。

アニメは2008年にノイタミナで放送され、当時漫画原作が多かったノイタミナ初の小説原作作品です。

以下あらすじ。

2019年(正化31年)。公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる『メディア良化法』の成立から30年が経ち、メディア良化委員会と図書隊が抗争を繰り広げる日本。念願の“図書隊員”として採用された笠原 郁は、両親に、図書隊の中でも危険の伴う防衛員志望だとは言い出せないまま、軍事訓練に励む毎日を送っていた。郁は高校時代、書店でメディア良化隊員に本を奪われそうになったところを、一人の図書隊員に救われたことがある。その「正義の味方ぶり」に憧れ、顔も憶えていない図書隊員を王子様と慕い、自分も図書隊に入隊して本を守ることを決意したのだ。やがて、卓越した運動能力と情熱が買われ、郁は、エリートによる精鋭部隊である“ライブラリー・タスクフォース(図書特殊部隊)”に配属されるのだが……。

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本作品は、表現の自由を極端に取り締まる「メディア良化法」が制定され、それに対抗する為に設立された「図書隊」との抗争を描いた一風変わった作品です。

図書隊に所属する主人公笠原郁(かさはらいく)は学生時代に、大好きだった童話を書店にて買おうとしてると「良化隊」の検閲現場に遭遇しました。良化隊員は郁から図書を取り上げようとしましたが、そこに図書隊員が現れてその図書を守り郁に手渡しました。

それ以来その図書隊員を「王子様」と憧れるようになり、郁自身も王子様のように誰かを守れる図書隊員になりたいと思い入隊しました。

その後エリート部隊である「ライブラリー・タスクフォース」に入隊した郁は厳しい上官の元一人前の図書隊員になるべく、また、王子様のような図書隊員になるべく日々の訓練や良化隊の検閲から図書を守るべく奮闘する姿を描いた作品です。

個人的には高橋瞳さんが歌うOP主題歌の「あたしの街、明日の街」、Base Ball Bearが歌うED主題歌「changes」は共に作品にあった素晴らしい楽曲だと思っています。

一風変わった設定の作品を観たい人は本作品を観てみてはいかがでしょうか。

まとめ

いかかでしたでしょうか。

今回は小説原作アニメのみに絞ってご紹介しました。

昨今のライトノベル原作アニメが垂れ流されている中、本格的な小説家の方々が描いた作品を観てみるとやはり一味違った魅力がありますね。

もし少しでも気になった作品や、知っている原作者の作品があれば是非この機会に観てみてはいかがでしょうか。

当サイトが参考になった、という人は他にもアニメ関係のサイトをいくつも作成していますので、そちらもご覧いただければ幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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